スローな日記

気ままに書きます(ほぼ飲み日記)

グラン・トリノ

クリント・イーストウッド監督・主演の非常に評判の良い映画、ということで、映画館に観に行った。
朝鮮戦争の帰還兵とアメリカに暮らす東南アジアの少数民族との交流を描いていて、映画に集中は出来るがどちらかと言うと地味な展開が続いていく。
主人公にとって、過去の贖罪をどう償うべきか、復讐をどのように行なうべきか、この二つのテーマについての解釈を明確に示しているラストが待っていて、その結果として非常に分かりやすい作品になっていることが、この作品の高評価につながっているのだろう。
本来ならば後味はそれ程良くない終わり方だが、この映画ではエンドロールが流れる間もずっと穏やかな気持ちが続く。そのまましばらく座って余韻を味わっていたい、という気持ちになった。
良い映画ではある、ただし、映画というよりは小説を読み終わった後のような感覚が残るものだった。