スローな日記

気ままに書きます(ほぼ飲み日記)

ポアンカレ予想

NHKスペシャルで「ポアンカレ予想」を証明しその後失踪したロシアの数学者を特集していた。(『100年の難問はなぜ解けたのか〜天才数学者 失踪の謎〜』 )
これはかなり興味深く面白い番組だった。
そもそも(Wikipediaによると)「ポアンカレ予想」とは

宇宙の中の任意のある一点から長いロープを結んだロケットが宇宙を一周して戻ってきて、ロープの両端を引っ張ってロープを全て回収できた場合、宇宙の形は概ね球体(=ドーナツ型のような穴のある形、ではない)と言えるのか、という問題である。

という、かなり奇抜なものだし、これを解いてその後人付き合いを嫌い引きこもってしまった「グリゴリー・ペレリマン」も謎である。ただし、番組内においても、なぜ人付き合いを避けるようになったかの明確な理由は述べられていない。
証明についても、

殆どの数学者がトポロジーを使ってポアンカレ予想を解こうとしたのに対し、ペレリマンは微分幾何学と物理学の手法を使って解いてみせた。そのため、解の説明を求められてアメリカの壇上に立ったペレリマンの解説を聞いた数学者達は、「まず、ポアンカレ予想を解かれた事に落胆し、それがトポロジーではなく(アメリカでは古い数学と見下されていた)微分幾何学を使って解かれた事に落胆し、そして、その解の解説が全く理解できない事に落胆した」という。

ということから、3年ぐらいかけて証明が正しいかを証明したらしい。
物理学を学んだ人間にとってもかなり魅かれる特集だった。こういう番組なら大歓迎。
いずれペレリマンの人生が映画化されても不思議ではないな、と思いながら観てしまったけど。