スローな日記

気ままに書きます(ほぼ飲み日記)

博士の愛した数式

大作かと思いきや意外に小品というイメージの映画。原作は読んでいないが、非常に密度の濃い物語を美しいまとまりで仕上げている。
全体を通して非常に「優しい」雰囲気が漂っていて、裏に見えるドロドロとしたところを強く意識させない展開になっている。寺尾聰深津絵里の立ち位置も適度でいい。
吉岡秀隆演じる「ルート」の数学の授業で物語が語られていくが、この授業の進行状況はさすがに優等生的すぎるかな、と思う。また、映画の中で「子供は大人よりも複雑な問題を抱えている」といったような表現があり、それがとても印象に残った。
数学は美しい、複雑な環境の中でもこの原理は生きる。これが映画作成にも活かされたのだと思う、そういう映画。
博士の愛した数式