スローな日記

気ままに書きます(ほぼ飲み日記)

手紙

先日、映画館で「手紙」を観てきた。良く知らなかったが評判が良さそうだったので。

工場で働く20歳の武島直貴は、職場の人間ともまるで打ち解けず、人目を避けるように暮らしていた。それというのも唯一の家族である兄・剛志が、直貴の学費欲しさに盗みに入った邸宅で老婆を殺してしまったからだった。兄が罪を犯したのは、自分のせいだ。そう自責する直貴は、せめてもの償いにと服役中の兄から届く手紙に丁寧な返事を書き続けていた。そんなある日、更生した元服役囚と出会った直貴は、一度はあきらめたお笑い芸人の夢に再び挑戦しようと決意する。

確かに、途中で泣けるところがいくつかある。ただし、物語は淡々と進んでいく。「犯罪者の家族」の苦しみというテーマは映画として分かりやすい。
映画を観ている人の多くは、こういった差別は良くないと感じているはずだ。でも実際に自分の近くにそういった人がいたら差別化してしまうのだろうか、と考えながら観ていた。客観的にはOKだが、自分が当事者になるとNGというのは人間の本性かもしれない。現実的なテーマが扱われているのに、非現実的な考え方になるのがいかにも映画らしい、と思う。
主演の山田孝之と恋人(?)の沢尻エリカは凄く上手くハマっている。吹石一恵もこういった、お嬢様的な役柄にはまあ会うんだな、と感じる。観ても損はしないが、レンタルでも良かったかも、という映画。